極端な意見が集まりやすいSNSは注意して使おう
SNSは極端な意見が集まりやすい
世論とか世の中の声として紹介されることが多いSNSへの書き込みですが、情報収集や経験をシェアしてくれるポジティブな書き込みだけでなく、中には否定的な書き込みもたくさんあります。
SNSの中でも気軽に匿名で書き込めるX(元Twitter)では、なんと40万人に1人がネガティブな発信をしているという統計があり、中にはそうしたネガティブな人たちから集中砲火を受けて炎上してしまうケースも多くあります。
SNSは、とかく極端な意見が集まりやすい傾向があります。
ネットを介さない社会では、私達は誰でも基本的に自分自身が目で見える部分しか分かりませんし、物事を判断する際にも自身で見える範囲を基準に考えます。
しかしネットでは、世界中に住んでいる人が匿名で意見をします。
SNSの中でも意見が似たような人たちがバーチャルに集団を結成することは多く、そうしたかたよっ意見の中での共通認識が生まれ、自分たちと異なる意見のグループを攻撃するという構図が作られやすいのです。
SNSを利用する人は、数多くいます。
しかしその中で実際に発信する人の数は、実際にはそれほど多くないと考える人は少なくありません。
もしも誰かが極端な意見を述べたら、自身の正義感から反論する人はもちろんいますが、その数は決して多くはありません。
反対の意見を言ったら自身が攻撃されるかもしれないから何も言わないサイレントマジョリティに分類できる人もいれば、何も言わないマジョリティもいるわけです。
この場合、極端な意見を持つ少数の人達の意見がマジョリティだと考えられるかもしれませんが、決して実際にはそうではありません。
SNSを利用する際には、そうした点を理解することがとても大切です。
SNSが実生活に影響を与えることは意外と少ない
SNSの世界だけを見ている人にとっては、SNSで発信されることが世論なのだと考えてしまいやすいものです。
しかし実際の社会においては、SNSでの発信はかならずしも世論というわけでもなければ、マジョリティの意見というわけではありません。
例えば、数年前の東京都知事選を考えてみましょう。
SNS上では小池都知事を批判する発信があふれかえり、大半の都民は小池都知事を支持していないかのような雰囲気さえあったものです。
SNSの中でも利用者が多いXを分析した所、小池都知事に関する発信のうち、なんと90%程度はネガティブな発信でした。
しかし実際に都知事選の結果を見ると、小池都知事は圧勝したのです。
つまり、SNSでマジョリティだと思われる声は実際には少数派で、実生活への影響は意外と小さいという事が言えるのではないでしょうか。